こんにちは~

今日は、最近観て面白かった映画の紹介をします。
2019年5月公開・ホアキン・フェニックスが主演を務めた
『ドント・ウォーリー』です。
実在した風刺漫画化ジョン・キャラハンがモデルとなったお話です。


彼は酒浸りの生活を続けていて、あるとき自動車事故をきっかけに車椅子の生活を余儀なくされます。
アルコール依存症だった彼がセラピーの「12のステップ」を踏みながら、回復していく様子が描かれております。

ホアキン・フェニックは私も好きな役者さんの一人で、最近では『ジョーカー』の主演も務めていて話題になりましたね。
個人的には『サイン』も大好きです。

この映画でも、素晴らしい演技をしており監督だったら彼と一緒に仕事をしたくなるなと思いました。
瞳の奥に人としての悲しみや、やさしさや強さを秘めていて存在感のある役者さんです。
彼が演技していることを忘れてこの映画をみていました。


アルコール依存症の会で仲間に交じって回復していくキャラハンの様子をみて、
自分の経験と合わせて人が癒されていく過程は同じなんだなと拝見しました。

車椅子生活になり介護してくれる方にも自分自身にも苛立つ彼ですが、
ひとりでは生活することも、気分を紛らわせるお酒を飲むこともできない。
そんな外側の現象に振り回される自分にほとほと嫌気がさして、
意を決してアルコール依存症の会に参加。
そこでドニーというお金持ちの青年と知り合います。

ネガティブな感情をどう扱ってよいか、
わからないことからセラピーははじまります。


ドニーが主催するグループセラピーに参加しながらも、
お酒を止められないキャラハンは
あるとき、どうする術もなくなって苛立ちそこで
彼は不思議な体験をします。
そこで、決心が固まりようやく自分と向き合うことに。

自我のどん詰まりまで苦しまされるというか。
ここまでこないと肚をくくれない、
仕組みになっているのでしょうか。
自分を救うべく世界に入っていきました。


話をするときは愚痴ではなく、
自分の話をするんだとドニーはキャラハンに言います。

「どうして援助を受けないと生活できないのか」
「どうして、車椅子生活になったのか」
「どうして酒を飲んだ奴が運転する車にのったのか」
「どうして酒を飲むようになったのか」
「どうして・・・」と自分に向けた質問で、問いかけられます。
キャラハンはその質問に涙ながらに答えていきます。

このシーンは自分の外側にあった意識から、
自分の内側に意識を向けた質問です。

母親に育てられずに育った恨みや、養育してくれた叔父叔母、
運転していた無傷の友達を恨んでいた彼でしたが
徐々に、自分との対話を仲間に見守られ深めることで
相手の立場から視野を捉え、相手を許せるようになっていきます。

運転していた彼を訪ねると、彼も長年苦しんできたことに気づかされます。
車椅子になる前も、なってからも自分の生活は悲惨だった。
今と変わらないと言っていたキャラハンが、
静かに友人にかける言葉に心うたれます。

一緒に泣けてしまうシーンです。

ステップの最後は、自分を許すことでした。
これが最後にくるほど難しいこと。
実際にそうです。

相手を許せていないときは、自分も許せていないし。
自分を許せていないときは、相手を許せていません。

しっかり者でみんなが頼るドニーもまた、心と身体に痛みを抱えており
「自分の心を満足させるためにみんなを利用したんだ」といいます。
でもそれも彼なりの愛のカタチ。
完璧な人はいない。


深刻になりがちなテーマを笑いとユーモアを織り交ぜながら描かれていて
、見終わった後も余韻が残る映画です。


人は強そうでいて、弱い。
弱そうでいて、強いことを教えてくれます。

母親の愛情も知らずに育ったキャラハンですが、
自分の今を受け入れ、視点を広げていくことで世界が変わっていきます。

ドニーが老子の言葉として、大いなる存在の視点でみることを
話すシーンなども私が学んできたことと同じでとても理解できました。

多くの方に観て欲しい心温まる映画です。

この映画で共演された恋人役の女優ルーニー・マーラさんとは
プライベートでもパートナーみたいです。


映画の中では激しい、セラピーの様子でしたが
私が行うセラピーは身体感覚に寄り添った優しいものです。(笑)
セラピーの手法は、この頃から比べると年々変わってきているのでしょうね。

特別な症状がある方だけがセラピーを受けるものではないので、
自分の世界を安心安全で過ごしたい方もどうぞご活用くださいね。